今朝は、標高の高い山々が白くなった。
冬の足音が聞こえる。
10月より本格的に稼働した、高性能林業機械を活用した現場も終了した。
Before
After
Before
After
事業の総面積は 1.27ha
その内、 皆伐0.40ha、 択伐0.87ha
総搬出材積は 200㎥
先のブログでも述べたが、付知町森林組合として
高性能林業機械を活用したのは初めての事だ。
そこで、目標と実績を比較し検証を行った。
まずは、チェーンソーによる伐倒だ。
皆伐における伐倒であれば、1人で1日60本は切れる。
これは、当初の目標と同じだ。
倒す方向を決め、バッタバッタと倒すのみ(笑)
つづいては、択伐(50%間伐)だ。
残す木を傷つけないように、
また、伐倒した木の集材方向を考えながらの作業になる。
択伐の場合だと、1日で1日22本の伐採となった。
チェーンソーによる伐採での実績は、1人あたり6㎥/日 普段の2倍の数値だ!
つづいては、高性能林業機械 スイングヤーダ!
この機械は集材用としてリースしたもので、0.45tベースになる。
ワイヤーを使い離れた場所からの集材も可能だ。
集材能力として、1日13㎥ の実績となった。
今回は、オペレータが荷掛けワイヤーの取り外しと行ったため、機械動作にロスが生じた。
機械の手元にもう一人配置し荷掛けが出来ていれば、集材能力は上がったかもしれない。
つづいては、高性能林業機械ストロークハーベスタ!
こちらは機械は造材用としてリースしたもので、0.45t(小旋回)ベースとなる。
主流であるプロセッサーに比べると処理能力は落ちるが、
20m近くある木を振り回せるスペースもないのと、今回の現場はヒノキで枝も太いものが多い。
それを考慮してハーベスタを選択した。
造材能力として、1日25㎥ の実績となった。
目標では、1日30㎥としていたため、残念な結果となった。
でも、ハーベスタを選択したのは間違いではなく、着実に枝落としをし、玉切りが行えた。
慣れかもしれないが、キャビンからは木の曲がりが分かりずらい・・・
手間はかかるがチェーンソーの方が丁寧に造材が行えるかも(笑)
しかし、ストロークハーベスターはボタン操作が難しい・・・
右側操作レバー表側には、玉切る長さを決めるボタンが、
上部あるのは、掴んだ木を前進させるのと後進させるボタン
裏側にある4つのボタンは、
上から、枝を落とすナイフを開くボタン。
その下は、ナイフを閉じるボタン。
その下は、完閉じ&スロー送り
一番下は、チェーンソー作動ボタン。
左側操作レバー表側には、ホーンとアイドリングボタン。
上部にあるのは、ハーベスタの旋回ボタン。
裏側にある4つのボタンは、
上から、木を掴むグリップを開くボタン。
その下は、グリップを閉じるボタン。
その下は、ハーベスタチルトアップボタン。
一番下は、ハーベスタチルトダウンボタン。
右足には、玉切り前にもう少し木を送りたい時に使う、ハーフストロークペダルがある。
オペレーターを担当した森林技術者は、「半日もあれば慣れますよ!」 と
大したものだ。次の日には、もくもくと造材を行っていた!
指をフル活動し、脳の活性化につながりそうだ!
総括として、機械を使う上で大事なのは、仕事を進める段取りが重要だ。
いかに機械の遊ぶ時間を少なくするか!
初めてにしては、良く考え段取りし、効率よく実施してくれた。森林技術者の努力の賜物だ。
今回、一つ悔やまれるのが、
作業道沿いに残ってしまった、枝葉や売り物にならない部分だ。
バイオマス燃料としての取り引きもあるため、業者の担当者には現地まで確認して頂いたが、
主要林道まで距離があり、採算が合わないため断念せざるをえなかった。
枝葉処理については、今後の課題だ。
良い経験をさせてもらった。森林整備に対して新しい引き出しが出来た!
協力いただいた皆様ありがとうございました。